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低侵襲(ていしんしゅう)緑内障手術、iStent(アイステント)

点眼薬やレーザー治療を行っても眼圧が下がらない緑内障に対しては、手術という選択肢があります。

緑内障手術としては線維柱帯切除(トラべクロトミー)が従来から施行されてきました。この術式は、眼圧をしっかり下げる効果があり、緑内障手術の中では中心的な役割を果たしています。その反面、手術の際に形成される濾過胞が感染するリスクがあります。

それよりも眼圧下降効果はやや緩やかですが、濾過胞を形成しない術式として線維柱帯切開術(トラべクロトミー)があります。この術式では術後の前房出血や眼圧の急な上昇が起こりうるので、入院して行うのが基本です。

緑内障手術は上記の2術式が柱となってこれまで行われてきています。ただ、最近MIGSという低侵襲緑内障手術の考え方が普及し、濾過胞や大きい切開を行わずに、これまでより比較的早期の症例に手術を行うようになってきています。

当院では、iStent(アイステント)という器具を用いて、低侵襲緑内障手術を、白内障手術時に同時に施行しております。

iStentとは

iStentは、水晶体再建術併用眼内ドレーン手術として厚労省より承認を受けている手術デバイスで、長さ0.36mmの医療用チタンでできています。

iStentは白内障手術と同時手術としてのみ、施行可能です。白内障手術に追加して5分程度の所要時間です。眼内から房水流出の主抵抗部位である線維柱帯に設置し、眼内からの房水流出を増やすことで眼圧下降を期待します。眼圧が下がることによって、緑内障点眼を複数点眼している方は、その数を減らせる可能性があります。

手術の合併症としては、一過性の高眼圧、前房出血などがあります。前房出血は通常は日にちとともに吸収されますが、量が多い場合は洗浄術が必要となります。この術後前房出血は、線維柱帯切開術では必発で、他の低侵襲緑内障手術でもおこりますが、それらと比較してiStentではその頻度は低く、比較的安全な手術といえます。ご興味のある方は、診察時にお問い合わせください。

 

 

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